猫のスフィンクスの性格・値段は?毛のない猫なので猫アレルギーにはならないのか?
スフィンクスという見た目に特徴がある猫を、猫好きなら一度は本やテレビで見たことがあるはず!その見た目のインパクトから飼ってみたいと思ったものの、情報がなければなかなか戸惑ってしまいますよね。今回はこの珍しいスフィンクスという猫種について、どんな猫か解説します。
最終更新日2020.05.06
スフィンクスとはどんな猫?
まずはペットショップではほとんど見かけない、スフィンクスと言う猫がどんな品種なのかを知ってみましょう。
「何だか見た目が怖い猫」と思われがちな猫種ですが、実は意外と人をとりこにする面もある猫です。
見た目の特徴
毛のない猫
スフィンクスと言えば「毛のない猫(ヘアレス・キャット)」として有名なインパクト大な猫種です。
実際には体の表面にうっすらと産毛のような毛は生えているのですが、パッと見た時にわかるような、普通の猫にあるふわふわと全身を覆う毛はありません。
そして、その体毛の少なさは成猫の頃まで変わらず、一生涯毛量は増えません。
なめらかな触り心地
また、その毛の薄さからヒゲも生えず、ところどころシワ・たるみが見えやすい皮膚も見た目の特徴の1つです。
そんな外見のスフィンクスですが、産毛の生えたそのなめらかな触り心地はよく「スエード」に例えられます。触り心地から発生した異名として、「Warm Peach(温かな桃)」と呼ばれていることを思うと、なんとも独特なおもしろい猫ですね。
体のカラーやパターンがどんなものでもショーの基準としても認められていることから、1頭1頭の個性としての「色」が豊富なのも大きな魅力です。
顔にはくっきりとしたレモン型の目と、小柄な顔立ちを引き立たせる大きな耳を持っています。
一般的な「かわいい!」と言われるタイプの猫ではないかもしれませんが、日本でもコアなファンがいて、静かな人気を保ち続けている猫種です。
スフィンクスという猫種としての歴史
1966年のカナダ・トロントで、無毛の子猫が生まれたことから始まったのがスフィンクスの歴史の始まりです。
かつては「カナディアン・ヘアレス」とも呼ばれていました。
それまでも毛のない猫は世界で報告された例はありましたが、1つの猫の血統として繁殖が始まったのはこの頃からです。骨格などの奇形とは異なり、無毛はイエネコの突然変異として現れます。
「プルーン」と呼ばれたこの猫から数代にわたって繁殖されたものの、この血統はすぐに絶えてしまいました。
プルーンとほぼ同時期の1970年代に、アメリカのミネソタ州と、プルーンと同じカナダのトロントで見つかっていた4頭の無毛猫を元に繁殖された系統が、今のスフィンクスの礎になっています。
スフィンクスの交配
カナダとアメリカで見つかった無毛猫の血統は、
- アメリカン・ショートヘア
- デボンレックス
アメリカに本部を置くCFA(猫の血統種のスタンダードを定めたりキャットショーなどを開催する愛猫協会)では、これらの猫種や土着のショートヘアとの交配によって生まれた子猫も純血種として認めていましたが、2018年12月31日以降に生まれる子猫については、異種交配ではなく両親ともにスフィンクスであることが求められています。
きちんとした交配計画の下で生まれたスフィンクスは、見た目に反して筋肉質で、ややがっちりとした体型の健康的な猫種です。抱っこした時には「思ったよりもずっしりしている!」とびっくりされることもあります。
なぜスフィンクスと言う名前がついたの?
スフィンクスと言われて思いつくものと言えば、エジプトのピラミッドの前にドンと構えるあの「スフィンクス」ですよね。
ところが、血統の歴史や交配から見ると、エジプトとは全く関係がないのがわかります。
スフィンクスの名前になった理由には諸説ありますが、
「姿がスフィンクスと似ていたから」
といった見た目の理由があるようです。
果たしてそっくりに見えるかどうかは、その人の感性によりけりという所ですね。
成猫まで成長した頃のスフィンクス