猫がストーカーのようについてくる理由を紹介!【同じ部屋/トイレ/お風呂/寝る時】

普段はそっけない猫なのに、トイレやお風呂場までストーカーのようについてくる…そんなことありませんか?「寂しいのかな?」「構って欲しいの?」飼い主としてはついてくる猫の心理を知りたくなるもの。今回は、そんな猫のストーカー行為の真相を解明します。
公開日2019.08.22
作成日2019.08.15
【ストーカー?】猫がついてくる
猫がストーカーのようにしつこく飼い主の後をついてくる…そんな経験をされた飼い主は少なくないはず。
すでに報告されている「猫によるストーカー被害」。その一部をまずはご紹介します。
なんとも可愛らしい被害例には心をほぐされます。
ストーカー例《飼い主と一緒に寝室へ》
夜、飼い主が寝ようと寝室に移動するやいなや、その後ろをついてくる猫。
飼い主よりも先にベッドへ入っていることもあります。結果、飼い主は猫を避けてベッドの隅っこで寝る羽目になる、なんてことも…。
ストーカー例《トイレにまでついてくる》
飼い主がトイレに立つなり、「どこに行くの?!」と一緒に着いてくる猫…。数分の別れですら惜しむ様子は最高に可愛いですが、さすがにじっと目の前で見つめられ、観察し続けられるのは、ちと厳しい部分もあります…気が抜けません。
扉の前で大人しく待ってくれる場合もありますが、「早くして〜!」と鳴き続けられると焦ってしまいます。
ストーカー例《キッチンでは常にストーキング》
夜ご飯の支度をしようとエプロンをつけてキッチンに立つと、背後に何やら気配を感じる…。
振り返れば猫がいる。
飼い主が移動するたびに後ろをずっとつきまとう、そして、おこぼれを探す。ちょっと目を離すと晩御飯の魚をツンツンしていたり…。
基本、猫はキッチン立ち入り禁止にしないといけませんが、飼い主の監視下のもとであれば、概ね心配ありません。ネギや玉ねぎなど、猫が口に入れてはならない食べ物だけはきっちりチェックし、床に落とさないよう注意しましょう。
ストーカー例《飼い主の風呂上がりを待つ》
猫は基本的に水が苦手です。しかし、飼い主がお風呂に行くと、なぜか追いかけてくるんですよね。
「一緒に入る?」と声をかけても「ん」とだけ言い決して一緒には入りませんが、時にはお風呂の蓋の上で気持ち良さそうに香箱すわりを決めてる時もあります。暖かな温度がじわっと体に沁みて気持ちが良いのでしょう。
これら猫のストーカー例はほんの一部です。
猫は基本、気まぐれな生き物なので、自分が眠っている時や何かに夢中になっている時などは、飼い主のことなど全く気にもとめません。
しかし、何かを思い出したかのように、突然ストーカー行為を始めるのです。
猫が飼い主の後ろをついてくるのは何故でしょう?
今回はそんな疑問を解消するべく、猫のストーカー行為の真相を徹底解剖すると同時に、猫の愛情表現についてより知るため、ストーカー以外の愛情表現にも触れていきます。
猫がストーカーのようについてくる理由
先ずは猫のストーカー行為の真相について。
猫は、どのような気持ちの時に飼い主について回るのでしょう?その理由を④つご紹介します。
猫がついてくる理由①【構って欲しい時】
先ほども言った通り、猫はとっても気まぐれな性格です。
普段は自由気ままに家の中を闊歩していても、自分の中の「構って欲しいニャ!」スイッチが入ると飼い主につきまとうのです。
構って欲しいと訴える心理の時、猫の瞳の形に注目して下さい。クリクリのお目目で飼い主を見上げ「撫でて?」と言わんばかり、最大限の可愛い顔で見つめてくるはず。常に近くにいたがる、甘えた声で鳴きながらついてくるのも構って欲しい時のサインです。
そんな時は、時間を惜しまず猫とスキンシップをはかりましょう。
猫がついてくる理由②【ごはんが欲しい】
猫はとても記憶力の良い生き物です。一度経験したことはよく覚えています。
例えば飼い主が猫のご飯を準備する際、キャットフードの置かれている場所や開封する音までしっかりと記憶します。
そのため、飼い主がキャットフード付近へ向かうと、「あ、ご飯がもらえるかも!」と猫は勘違いし大興奮!ご飯をくれるまでずっとつきまとうのです。
これはある意味、猫にちゃんと食欲がある証拠でもあります。ご飯まで時間があるようならば、猫用オヤツを少しあげると良いでしょう。太り気味の猫ちゃんであれば、カロリーオフのオヤツを買っておくと良いですね。あまり多く間食させると肥満の原因に繋がります。体調管理を心がけつつ猫の欲求を満たしてあげましょう。
猫がついてくる理由③【母親と勘違いしている】
ほどんどの猫は、子猫期6ヶ月ほどで親離れをします。しかし中にいつまでも甘えん坊な猫もいて、成猫になっても子猫の気分が抜けない子もいます。
そこが可愛いとも言えますが、常に飼い主の近くにいたがる、追いかけてくる、寝る時も常に一緒じゃなきゃ嫌だ、同じ部屋に来るなど、もう離れるのが寂しくて仕方がない!状態になってしまうと、ちょっと飼い主としては目を離せなくなりますし、自分の用事すら済ませられなくなりますよね。
しかし、だからと言って飼い主がそっけない態度をとると返って逆効果。猫は気持ちのやり場を失い、とても傷つき孤独を抱えます。
飼い主は「まだ親離れできない甘えん坊さんなんだなッ」と、そんな猫の心理まるごと包み込んであげましょう。
ちなみにこのような猫の場合、新たに子猫を迎えることで親離れできる例もあります。子猫をまるで自分の子供のように思い、親の気分になるのです。ただしこれは個体差により反応は様々です。
目の前の愛猫とじっくり向き合い、共に成長するよう飼い主は猫の心に寄り添ってあげて下さいね。
猫がついてくる理由④【不満・不安がある】
猫はひとりでも平気なイメージが強い生き物ですが、そんなことはありません。長い間お留守番をしたり、環境の変化や騒音といった数々のストレスが原因となり、気持ちが不安定になる子だっているのです。
そんな不安や寂しさをうめるため、飼い主にずっとついてまわる猫もいます。常に同じ部屋に来る、なんてこともありますね。ずっと近くにいたがる様子を見せたり、鳴きながらついてくることもあります。その時の鳴き声はいつもと違い、か弱かったり、逆に大きく鳴いたりもします。そんな時は猫の表情を見てあげて下さい。目が垂れ下がり、ちょっと不安そうな表情を浮かべているはず。
普段と違うなと感じた場合、飼い主はスキンシップはもちろんですが、優しく声をかけたり、おもちゃで遊んだりしながら気分を紛らわせてあげましょう。
猫のついてくる以外の愛情表現
猫が飼い主につきまとう、近くにいたがるといった行動の他に、猫が飼い主に見せる愛情表現はいくつもあります。飼い主のみなさんは、それに気づけていますか?
では一体、それはどのような行動なのでしょう?
頭をすりつけてくる
猫が飼い主の体にコツンと頭を当ててきたり、スリスリ体をすりつけてくることはありませんか?これは猫が飼い主を「私のものだ!」と独占したい気持ちの現れです。
猫には臭腺というニオイを出す器官が『額』『口』『顎下』『尻尾の付け根』『肉球』『肛門の両側』にあります。この器官は自分のテリトリーを守る上でとても必要になってきます。自分のニオイをつけることは、猫にとって「安心を守りたい」といった心理の現れ。
そんな猫に対し飼い主が気をつけるべき点は、香水やアロマなど匂いの強いものを身にまわないようにすること。猫には優れた嗅覚が備わり、強い香りの影響で体に負担をかける可能性があります。猫と接する場合や猫のいる部屋では香水やアロマの使用は避けましょう。
しっぽをピンと立てる
猫の感情は尻尾にも現れます。
例えば尻尾をくるんと自らの体にまきつけたり、隠す場合は『不安』な時です。家に見知らぬ来客がある場合にもこのような行動を見せます。
逆に愛情を表現する時は、尻尾をピンと立てます。飼い主がご飯を準備する際、ぜひ猫の尻尾に注目してみてください。おそらくピンと立っているはずです。
お腹を見せてくる
猫が飼い主にお腹を見せるのは、心を解放している証拠です。これは飼い主にとってとても喜ばしいこと!「愛猫、腹見せ記念日」と記しても良いほど素晴らしことです。
お腹を見せることは生き物にとって「心の開示」「警戒心がない」ことを示します。これは犬も同じです。飼い猫がもしお腹を見せるようになれば、これは飼い主の勝利!もうこれ以上の猫の愛情表現はありません。
その信頼関係を崩さぬよう、引き続き飼い主は猫へのお世話を怠らぬよう気を引き締めましょう。信頼が崩れる時は、一瞬です…。
ゆっくり瞬きをする
猫は怒ったり不満がある時、まるで鬼瓦のような目をしてふてくされます。
それとは違い、ゆっくり瞬きをする時は「あなたのことを心から信頼しています」の現れ。飼い主もそのリズムに合わせるようゆっくり瞬きをして答えましょう。
注意したいのは、目をじっと見つめることです。猫にとってじっと目を見つめられるのは、威嚇のサイン。「この人は危険だ」と思われるので注意しましょう。
玄関でお出迎え
音に敏感な猫は、飼い主の足音や車の音まで聞き分けてしまいます。その音が聞こえるとダッシュで玄関に向かい、扉の前で待機。なんとも健気なこの猫の行動も、飼い主への愛情表現のひとつです。
帰るなり、飼い主はそんな猫を目一杯可愛がってあげましょう。
贈り物をくれる
飼い主が目覚めると、枕元に虫の死骸が置いてあった…そんな奇妙な体験はありませんか?このほとんどは、飼い猫の仕業。
この行動は嫌がらせではなく、飼い主への日頃の感謝を伝えたい!そんな気持ちからなのです。「これをプレゼントしたらきっと喜んでくれる!」そう猫は思っているのです。
ちょっと気持ちが悪いですが…こんな時は猫に「…ありがとう…!」をきちんと伝え、スペシャルなおやつをプレゼントをお返しすると良いでしょう。
フミフミする
子猫時代、猫は母猫の柔らかなお腹をフミフミしながらオッパイを飲んでいました。成猫になってもその習性は残ります。
飼い主の太ももやお腹など、柔らかい部分をフミフミするのは、母猫を思い出している証拠です。安心できる相手でなければこの行動はしないので、飼い主に気持ちを預けている証拠なのです。
そんな時はフミフミが終わるまで、母のような気持ちで見守りましょう。
まとめ
今まで知らなかった何気ない行動の数々、実は猫から飼い主への愛情表現だったんですね。
そうだとわかれば今まで以上に愛猫が愛おしくなります。
猫の心理を理解することは、飼い主との関係がより良いものへ導かれるきっかけになります。
じっくり猫の行動や仕草を観察し、こちらからも猫に向けてたっぷりの愛情をプレゼントしましょう。