猫に世界はどう見えている?猫の色覚・視野についてご紹介!

猫に世界はどう見えている?猫の色覚・視野についてご紹介!

肉食動物である猫は、狩りの名手です。素早い足と聴力、そしてしなやかな体で獲物を捕らえます。しかし、その一方で、猫はあまり視力があまりなく、色覚も人間よりも劣るといわれています。今回は、そんな猫の「目」についてお伝えします。猫の意外な色覚には驚きですよ。

ポット
ライター

ポット

2015年9月生まれのきょうだいハチワレと共に暮らしています。この子たちの存在は何よりの活力です。そのパワーがあふれ出し、2017年12月に「愛玩動物飼養管理士2級」を取得。猫だけじゃなく、愛玩動物といわれペットについて少しでもお役に立てればと思っています。

記事の目次

  1. 1.猫に世界はどう見えている?
  2. 2.猫の目Q&A
  3. 3.猫の色覚・視野 まとめ

ハンターである猫は、どんな場所でも獲物を捕らえられる優れた能力・体力を持っています。普段は家でゴロゴロしている猫からは想像もつかないかもしれませんが、猫も立派な肉食動物です。無駄のないボディ、大きな耳、素早い足、爪、牙、そして嗅覚と、猫には「生きるため」に様々な能力がいっぱい備わっています。

では、猫の視界、視力、視野、そして色覚はどうなのでしょうか?同じように優れているのでしょうか。今回は、猫の目について詳しくお伝えしていきます。

猫に世界はどう見えている?

では、猫の目について、項目ごとにご説明します。目における猫の世界はどうなっているのでしょうか?

Photo by ivva

色覚

人の目は、「光の3原色」と呼ばれるRGB「赤(Red)」「緑(Green)」「青(Blue)」の3色を認識します。これは、「錐状体(すいじょうたい)」という形態覚と色覚に関係する視細胞を有しているためで、それらが組み合わさることで様々な色彩を色覚・認識する仕組みです。

同じように錐状体を有する猫ですが、実は猫の錐状体は「緑」と「青」のみで、「赤」に反応する錐状体は存在しません。これが意味するもの、つまり、猫は「赤」を認識することができない「赤色盲」です。

たとえば、こんな感じです。

多彩な虹色をイラストレーターで作りました。よく見るカラフルな色味ですね。
次は、同じ画像を猫が見た場合です。

RGBからRをだけを引いた状態です。カラフルな色彩から一転しましたね。青と緑の2色のみです(黒は、青と緑の配色が濃い状態です)。

私がペットの資格を取るときに勉強した際、この「猫は赤が認識できない」という事実が一番驚いたかもしれません。家の中にも赤色の物があるので、このような猫の見え方に驚き、とても考えさせられました。ちなみに犬の場合も同じで、赤を認識できない「赤色盲」です。

視野

色覚に関しては「赤が認識できない」という事実でしたが、視野については「さすがは猫!」と思うような事実です。というのも、人の視野が180度であるのに対し、猫の視野は200度といわれ、人よりも広い視野を持っています。

また、周辺の視野(視界の外側の範囲)についても、人が20度程度なのに対して猫は30度もあり、人よりもはっきりと見える範囲が広いです。広範囲で獲物を捉えられる秘密はここにありました。

人の場合

猫の場合

視力

優秀なハンターである猫は、動体視力がずば抜けています。動体視力とは、「動く物体を視界で認識する能力」です。なので、赤い色は認識できなくても、どんな獲物も瞬時に捉え、持ち前の足の速さと爪や牙で捕獲します。しかし、視力が良いか悪いかでいうと、実はそんなに良くはありません。

猫の視力は、人の視力の10分の1程度で、数値でいうと「0.1〜0.3」ぐらいしかないといわれています。解像度も悪く、少しぼやけて見えているとのことです。なので、猫から見た人間も、だいぶぼんやりして見えるということになります。

猫の視力あれこれ

  • 猫の視力 ⇒ 0.1〜0.3ぐらい
  • 近い物を見れる距離 ⇒ 15cmぐらい
  • 遠くまで見れる距離 ⇒ 20mぐらい
  • 一番視力が生かせる距離 ⇒ 2~7.5m先

赤色が認識できないのと同じぐらい、この視力についても衝撃ですよね。「猫は目が良い」という勝手なイメージがあるひとが多いかと思いますので、衝撃の事実ではないでしょうか。

ピント

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猫の目Q&A

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