リビアヤマネコってどんな猫?イエネコの祖先のリビア猫に迫る!
皆さんは「リビアヤマネコ」ってご存知ですか?猫について調べていると必ず遭遇するこの名前ですが、実はこの「リビアヤマネコ」は、我々の身近にいる猫、つまり「イエネコ」の起源であるといわれています。今回は、そんな「リビアヤマネコ」について探っていきたいと思います。
最終更新日2020.05.06
リビアヤマネコってどんな猫?
一般的に猫は、ヨーロッパヤマネコ(山猫)が家畜化されたイエネコ(家猫)であり、人間によくなつくため、犬と並び、ペットとして世界中で広く飼われています。そんな猫=イエネコの起源とされているのが、本日ご紹介する「リビアヤマネコ(リビア猫)」です。
リビアヤマネコは、英語で「African Wildcat(アフリカンワイルドキャット)」、もしくは「Dsert cat(デザート・キャット/砂漠の猫)」と呼ばれているように、「リビア」という国がある北アフリカや、アラビア半島の砂漠地帯に多く住んでいます。また、リビアヤマネコは、ヨーロッパ大陸に生息する「ヨーロッパヤマネコ」の亜種でもあります。
ちなみに亜種(あしゅ)とは、生物分類上の一階級のことです。
(例)トラ⇒アムールトラ・ベンガルトラ・スマトラトラ・ジャワトラなどに分類するなど。
ヤマネコの種類
リビアヤマネコ以外にも、
- ツシマヤマネコ
- イリオモテヤマネコ
- オオヤマネコ
- ヨーロッパオオヤマネコ
- ベンガルヤマネコ
リビアヤマネコの画像
上の画像を見てわかるように、パッと見、普通のイエネコと変わらないよに見えます。
しかし、イエネコよりも足が長く、尻尾も細くて長いのが特徴と言われています。
大きさ
リビアヤマネコの大きさは、体長45-80cm、体重3-8kg、尾長は30cmほどであるといわれています。
前述したように足が長いため、座った姿勢や歩き方に特徴があるようです。
鳴き声
リビアヤマネコは、大人になると単独で生活します。
そのうえで、いくら広大な砂漠や生息地であっても、鳴いてしまうと敵や獲物に見つかってしまうため、鳴く機会はほとんどなかったといわれています。なので、あまりリビアヤマネコが鳴いている動画は見つかりませんでしたが、リビアヤマネコの動画自体はありましたのでご紹介します。
こうやって動く姿を見ていても、やはりイエネコ、つまりペットや身近にいる猫とほとんど差を感じません。
よく見るととっても可愛いですし、それでいてなんといいますか、やはり「祖先」ということで、尊い気持ちにもなりますね。
性格
そもそも、リビアヤマネコがイエネコの祖先と考えられるようになったのは、2007年に行われたDNAの解析がきっかけです。しかし、それ以前からもイエネコの祖先はリビアヤマネコではないかと推測されてきました。その理由は、顔などの見た目の変わらなさと、リビアヤマネコが持つ「性格」が関係しています。
元来、野生の猫というのは、幼猫のときから育てても、野性味が抜け切ることはなく、人間になつくのは難しいといわれています。しかし、リビアヤマネコの場合は、人間に育てられると人間に懐くという性質を持ち、そのことが、猫の家畜化・ペット化に繋がったと推測されます。人間を恐れず、農作物をねずみから守ったり、人間を癒すペットになったのも、ほかの野生猫よりも警戒心が薄かったため、と考えられます。
なので、リビアヤマネコの性格は、ほとんどイエネコと変わらないといえます。
ペットの猫と同じように接すれば、リビアヤマネコもスリスリと甘えてくるかもしれません。
寿命
いくらイエネコの起源だからとはいえ、飼育下ではないリビアヤマネコの寿命は、そんなに長くないと思われます。一般的に、野良猫の寿命が3年から5年と言われているので、野生のリビアヤマネコも同じぐらいではないでしょうか。
しかし、リビアヤマネコも飼育可能なので、飼育下であれば、ペットの猫と同様の寿命であると考えられます。なお、飼育下で小型の場合で7~13年、大型で18~21年とのことです。