リビアヤマネコってどんな猫?イエネコの祖先のリビア猫に迫る!
皆さんは「リビアヤマネコ」ってご存知ですか?猫について調べていると必ず遭遇するこの名前ですが、実はこの「リビアヤマネコ」は、我々の身近にいる猫、つまり「イエネコ」の起源であるといわれています。今回は、そんな「リビアヤマネコ」について探っていきたいと思います。
最終更新日2020.05.06
生活
リビアヤマネコは、獲物を捕獲するために、主に夜間に活動しています。なので基本的に夜行性ですが、朝夕にも活動しています。実はこれ、イエネコも同じでして、猫は夜型と一般的には思われがちですが、「薄明薄暮性」といって、猫がもっとも活動的なのは夕暮れと明け方です。日が沈むころ、ネズミなどの小動物が動き出し、日が昇るころには鳥が活動し始めます。つまり、どの時間帯も猫にとっては狩りに適した時間帯です。
その状況で、リビアヤマネコは狩りをします。リビアヤマネコの耳は、イエネコよりも少し大きいため、聴覚も非常に優れています。そして待ち伏せ型の狩りをし、忍耐強く獲物を待ちます。狩りの獲物は小動物や鳥、爬虫類、虫などです。砂漠地帯に住んでいることもあり、リビアヤマネコはほとんど水を飲みません。最低限の水分は捕獲した獲物などから摂取します。
猫が水をあまり飲まない、という性質は、このリビアヤマネコから由来しています。
どうりで、、、と納得な感じがしますよね。
イエネコの祖先!リビアヤマネコが人と暮らすようになった経緯
ここまで、リビアヤマネコについてご紹介してきました。
特徴、大きさ、性格など、あまりイエネコと変わりはないことがわかりましたね。
特に人に慣れやすい・なつくことのできる性格は、その後のリビアヤマネコ⇒イエネコという変化ももたらしました。
リビアヤマネコがいなかったら、今のイエネコ、つまり猫、ペットの猫は存在していなかった可能性もあります。
なので、猫と暮らし、猫に癒しをいただいている私にとって、リビアヤマネコはまさに「神様」のような存在です。
最後に、リビアヤマネコがイエネコとなり、人と暮らすようになった経緯を詳しくご紹介します。
リビアヤマネコが人と暮らすようになった経緯
リビアヤマネコと人が暮らすようになった経緯・理由は、人間の農耕が盛んになったことが関係しています。リビアヤマネコの生息地域である北アフリカや中東地帯は穀倉地帯であり、穀物を荒すネズミなどの小動物も集まっていました。
それを捕食し、駆除してくれたのがリビアヤマネコでした。そのため、人々はリビアヤマネコを大切にするようになり、そこから人間との共生が始まったといわれています。
ペットになったのは古代・エジプトから
ネズミなどの捕食という目的以外にも、そもそもの可愛らしさから愛玩動物、つまりペットとして飼われるようになったのは、古代・エジプト時代からといわれています。リビアヤマネコから派生し、約4,000年前の古代エジプト時代に「イエネコ」という猫種として固定化されたようです。それを証拠に、エジプトの壁画には、よく猫の絵が描かれています。猫のミイラも発見されています。
エジプトでは、猫は「神の使い」として大事にされ、「バステト」という猫の女神もいるほどです。
このように、ネズミを駆除するという役割だけではなく、猫の持つ可愛さやなつく行動に魅かれ、ペットとして猫を飼うようになったことがきっかけとなり、猫自身も野生さがどんどんと減少し、人間と共生するようになった、というのがリビアヤマネコ⇒イエネコの流れです。
ちなみに、日本に初めて猫が現れるのは、弥生時代からといわれています。長崎県壱岐市勝本町にある弥生時代の遺跡「カラカミ遺跡」から、イエネコの骨格と酷似した大腿骨などの資料12点が出土されています。当時、この地方にヤマネコがいた形跡はないことから、日本初の猫はこのイエネコだと言われています。
まとめ
今回は、リビアヤマネコについてお伝えしてきました。いかがでしたか?
イエネコ、つまり猫の起源・祖先といわれているリビアヤマネコですが、さきほども述べたように、リビアヤマネコがいなかったら、今の猫との暮らし、猫を取り巻く環境は全然違うものでした。
我が家の甘々でベタベタな猫たちを見ていると、リビアヤマネコの人への懐き方もこうだったのかな?と、想像すると思わず笑顔になり、それと同時に、リビアヤマネコには感謝の気持ちでいっぱいです。
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