犬と狼の違いとは?違いを知って見分けられるようになろう!
犬の祖先は狼であると言われている。しかし、犬と狼は全く別の種類の動物として証明することは、専門家の間でも難しいと言われている。犬にはかなりの種類の犬種がいるので、動物学的には、犬と狼の違いを証明するのは難しいが見た目や習性などで違いを見つけることは可能である。
最終更新日2020.05.06
犬と狼の違いは?
犬の祖先はおそらく狼であろうと言われています。
研究者によって、いろんな意見があり、そして、未だにその結論が出ていないというのが現実です。
確かに、犬と狼は見た目がとても似ています。
シベリアンハスキーやアラスカンマラミュートなどは、見た目が狼と殆ど変わりません。
「この子は狼だよ」と言われれば信じてしまっても仕方がないくらいに似ています。
しかし、犬と狼は全く異なる部分もたくさんあります。そして「狼は犬みたいな動物」と思い、無警戒に接することはとても危険であるということです。
それでは、犬と狼の違いについてご説明していきましょう。
遺伝的な違い
犬の祖先がなんであるか?どのように今のペットとして人間に飼われている犬となったのか?などの研究は、昔からされてきましたが、詳しく解明はされていませんでした。
しかし、最近になって、犬と狼は、遺伝子的にはどの動物より最も近いということがわかったようです。
さらに、以下の三種類のグループが最も狼に近いDNAを持っていると言われています。
- 中国犬(チャウチャウなど)・日本犬(秋田犬・柴犬など)
- バセンジー
- シベリアンハスキー・アラスカンマラミュート
しかし、ヨーロッパ系の犬は、狼と遺伝子的にはそれほど近くないようです。
個体差はもちろんありますが、秋田犬や柴犬は、確かにしつけをきちんとしないと、人間の言うことを聞かなくなると言われていますね。
少し狼的要素があるような気もします。
ペットとして飼われている犬の中でも個体差があるように、狼の中でも、人間と接することに抵抗がないものとそうでないものとが存在していました。
狩人から餌を分けてもらうことに抵抗がない狼と自分でとった獲物しか口にしない狼がいたようです。
そこから、人間と生活できる狼とできない狼に分かれ、コヨーテやジャッカルとの混血などもあり、今の人間と暮らせる犬が誕生したと言われているようです。
人類の歴史的な違い
上でも述べた通り、人間に餌をもらってそのままその人間たちと暮らすようになった狼が、狩りの手伝いをしたり、その人間を守る(番犬)ようになった狼と、自立心があり、人に頼らず狼だけで暮らしていくタイプの狼に分かれたところが、犬と狼の分岐点であったようです。
40万年ほど前の遺跡から、人間の居住地跡から狼の骨が出土しています。
犬と人間の関係は、旧石器時代からあったんですね。
さらに、世界各地の遺跡から、人間と一緒に埋葬された犬の骨が出てきているので、40万年前には、狼と犬は既に分岐しており、犬は人間と暮らしていたということですね。
はっきりしたことはわかっていないのですが、遺跡から出土した骨などから考察されるのは、人間に対してさほど攻撃的ではない狼を人間が飼いならし、大人しい従順な狼同士が交配し、徐々に狼から犬へと変化していったのではないかと言われています。
それでは、もう少し具体的に、狼と犬の違いをご紹介していきます。