ドッグトレーナー直伝!犬のしつけ方【お座り/伏せ/待て/お手】

ドッグトレーナー直伝!犬のしつけ方【お座り/伏せ/待て/お手】

愛犬が自分の思い通りに行動しなくて困っていることはありませんか?犬は何もせずとも飼い主の思い通りになるわけではありません。かならず、しつけをする必要があります。犬のしつけの方法やコツについてご説明します!

ケンピ
ライター

ケンピ

元ドッグトレーナーです。 現在は犬4匹、猫2匹と生活しています。 読みやすい記事を心がけます。

記事の目次

  1. 1.犬のしつけをする意味
  2. 2.犬のしつけのコツ
  3. 3.犬のしつけ方【お座り】
  4. 4.犬のしつけ方【ふせ】
  5. 5.犬のしつけ方【待て】
  6. 6.犬のしつけ方【お手】
  7. 7.まとめ

犬のしつけをする意味

ボーダー

犬のしつけは、犬にとってどのような意味があるのでしょうか。

犬のしつけをする意味はたくさんあります。まず犬のしつけの意味を何点かご説明します。

主従関係をハッキリさせるため

Photo byErdenebayar

犬はもともと群れで行動する動物です。

群れには必ずボスが存在し、ボスの行動に合わせて群れも行動をともにします。子犬やほかの犬は、ボスの存在が絶対です。もちろん家庭犬も同様です。愛犬は、家族の中にボスがいないと感じると、自分がボスになろうとします。子犬であれば、頼れるボスがいないのは、不安で仕方がありません。

ほとんどの人は、自分の気が付かぬ間に犬をボスに仕立て上げてしまいます。どういう意味かというと、犬の要求に応えてしまっているからです。

犬は要求吠えをします。それは子犬でも同様です。「ごはんが食べたい」、「散歩に行きたい」等、要求は様々ですが、飼い主は愛犬とともに長い間生活をしていると、愛犬の言っている意味がだんだんと理解できてきます。子犬であれば、「ケージから出してほしい」等の要求吠えをするでしょう。飼い主はつい犬の要求に応えてしまいます。それを繰り返すことで、犬が主導となり、最終的には犬がボスになってしまうのです。

しかし、犬のしつけをすることにより、飼い主が「ボス」だと認識させるだけで、愛犬からの要求を抑え、愛犬がボスになるのを防ぐことができます。これがまずしつけをする意味のひとつです。

愛犬がボスにならないためにも、様々な方法があります。

ほかの人に迷惑をかけないため

Photo by12019

これも犬のしつけをする意味としてとても重要です。

まれに犬が関連した事件がニュース等で取り上げられることがあります。犬が他人を襲った、散歩中に犬が逃げ出して車にはねられた等、そのほとんどはしつけをしていれば防ぐことができたことです。

また、吠え癖のある犬は、一日中吠え続けることで近隣住民の迷惑にもなってしまい、ご近所トラブルに巻き込まれる可能性もあります。子犬であってもキャンキャンとうるさいと近所迷惑になります。犬をコントロールできないと、小型犬や大型犬に関わらず手がつけられなくなってしまいます。特に大型犬はしつけを徹底しないと、大きな事故につながる可能性もあります。

一方で「ふせ」のしつけがしっかりとできている犬は、犬同士の喧嘩が始まったときでも飼い主による「ふせ」の一言で冷静になることができます。散歩やドッグラン等でほかの犬と仲良くしている愛犬を見たいのであれば、しっかりとしつけをしましょう。特に社会化を学ぶ子犬の頃のしつけは、今後を生活する上でとても重要になりますので、しつけ方法を頭に入れておくことをおすすめします。

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犬のため

Photo byMyriams-Fotos

実は犬のしつけをする意味は、飼い主のためではありません。犬のためにするのです。

しつけのなっていない犬は、飼い主からよく叱られると思います。叱られるのは、犬にとって大きなストレスとなります。もちろんしつけには叱ることは大切です。

しかし、無駄に叱りすぎるのは犬の大きなストレスとなるため良くありません。
犬をダラダラと叱ることは、ストレスの積み重ねになってしまうため、犬の精神衛生上も良いとは言えないでしょう。

一方でしつけのできている犬は、飼い主を含めまわりの人から叱られることはほとんどありません。そのため、犬はのびのびと生活をすることができ、ストレスフリーな生活を送ります。犬にストレスをかけないには、しつけをして迷惑をかけない犬になってもらうことが、一番の近道なのです。子犬から老犬まで、犬の快適な生活のためにしつけをしましょう。

犬のしつけのコツ

犬のしつけのコツについて順番にご紹介していきます。

しつけは順序を決めて行う

しつけの基本は、飼い主からの「命令(コマンド)」→「(犬の)行動」→「ご褒美」です。これは絶対に崩してはなりません。すべては命令から始まり、ご褒美で終わります。お座りやふせ、さらには「探せ」、「前へ」等の訓練であってもこれは基本です。

また、しつけは犬の正面に立って行う場合と、犬を横に座らせて行う場合があります。初歩的なしつけのほとんどは犬の正面に立つようなしつけ方法をとります。

犬は何のために飼い主の命令を聞くか?それは「ご褒美」のためです。子犬は特にご褒美が重要です。飼い主と遊んでご褒美をもらう意味は、遊ぶことが大好きな子犬にとって飼い主を「ボス」と認識してくれるチャンスになります。

ここでいうご褒美とは、ボール遊びであったり、おやつであったりと様々です。できればおやつよりも一緒にボール遊びをしたり、走り回ったりすることをおすすめします。そうすることで、犬はボールのために言うことを聞くのではなく、飼い主のために言うことを聞いてくれるようになります。

そして、しつけの練習を終えるときにも、ご褒美で終えるようにしましょう。ご褒美でしつけを終えることにより、犬はしつけに対して良い印象を持ったまま終わることができるからです。特に子犬であれば、怖いこと、つらいことはしたがらないので、必ずご褒美でしつけを終えましょう。

犬が言うことを聞かないとき

しつけの基本の第二段階をご説明します。

しつけは先述したとおり、「命令(コマンド)→「(犬の)行動」→「ご褒美」です。それでは、「(犬の)行動」で犬がきちんとした行動をしてくれない場合はどうしたら良いのでしょうか。

誘導と強制

まずは、「誘導」をします。犬が興味のあるボールやおやつ等を手に持ち、犬を誘導します。誘導によって犬がしっかりと行動をしたら、しつけは成功です。褒めてあげ、ご褒美を与えましょう。

誘導でも犬が行動をしてくれない場合、最終的には「強制」をします。
強制した際は、犬に少なからずストレスがかかってしまうため、思い切り犬を褒めてあげましょう。

これらがしつけの基本となります。

犬が行動するのを待とう犬のしつけは根気が大事です。しつけを続けていると、だんだんと飼い主の命令に対して、犬が考えるようになります。犬が考えているのに、誘導や強制をしないよう、飼い主も根気よく犬が行動するのを待ちましょう。

そして、誘導や強制をせずに行動ができたら、しつけは大成功です!

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犬のしつけ方【お座り】

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