ドッグトレーナー直伝!犬のしつけ方【お座り/伏せ/待て/お手】

ドッグトレーナー直伝!犬のしつけ方【お座り/伏せ/待て/お手】

愛犬が自分の思い通りに行動しなくて困っていることはありませんか?犬は何もせずとも飼い主の思い通りになるわけではありません。かならず、しつけをする必要があります。犬のしつけの方法やコツについてご説明します!

ケンピ
ライター

ケンピ

元ドッグトレーナーです。 現在は犬4匹、猫2匹と生活しています。 読みやすい記事を心がけます。

記事の目次

  1. 1.犬のしつけをする意味
  2. 2.犬のしつけのコツ
  3. 3.犬のしつけ方【お座り】
  4. 4.犬のしつけ方【ふせ】
  5. 5.犬のしつけ方【待て】
  6. 6.犬のしつけ方【お手】
  7. 7.まとめ

しかし誘導をしてもふせの姿勢にならないときは、「強制」させるしつけ方法を行います。正面から犬の首輪を手にとり、地面のほうに強く押し付けます。小型犬であればそこまで強くする必要はありませんが、大型犬の場合は犬の力に負けないようにする必要があります。犬は楽な姿勢になるように、「ふせ」の姿勢になるでしょう。

正面では力が入れにくいようであれば、犬の横に立って強制的にふせの姿勢にします。
そこで思い切り褒めてあげ、ご褒美を与えます。

この強制は、犬にとってストレスを感じる可能性があるため、ご褒美を与える前には今まで以上に大げさに褒めてあげる必要があります。子犬の場合は、ふせを覚えさせるのは早いかもしれません。生後半年くらいからしつけを始めると良いでしょう。

犬のしつけ方【待て】

あなたの犬は「待て」ができますか?
おそらく犬を飼っている半数以上の人が、「うちの犬はきちんと待てができる」と言うと思います。

しかし本当にそうでしょうか?「待て」とは、「何があろうとそこから動くな」という意味があります。

犬が興奮して走り出そうとしたとき、突然家に知らない人が入ってきたとき、自分が暇なときにほかの犬が楽しそうにボール遊びをしていたとき…。そのすべてで待つことができるでしょうか?

ほとんどの犬が待つことができないと思います。ですが、「待て」のしつけをしっかりと行えば、何があっても待てる犬になります。

まずは飼い主が一歩離れるところから

まず犬の首輪にリードをつけ、犬に向かい「待て」と言います。そして次に、リードを持ったまま犬から一歩離れてみましょう。そこで犬がその場から動かなかったら成功です。犬の元へ戻り思い切り褒めてあげましょう。

ですが、飼い主とともに犬が動き出してしまった場合は失敗です。無言でリードを正面から一瞬だけ引っ張ります。
イメージとしては、一瞬犬の首がしまるくらいの感覚です。小型犬であれば思い切り引っ張ると怪我をする恐れがありますので、チョンと一瞬リードを引っ張りましょう。大型犬は少し引っ張るくらいじゃ何をされているのか気が付かないため、ある程度思い切りリードを引いても問題はないでしょう。もちろん首が細い犬種に関してはその限りではありませんので注意してください。

リードを引っ張ることをここでは「ショック」と呼ぶことにします。ショックをし、犬を元いた場所に戻します。
この際、再度「待て」と命令する必要はありません。無言で元いた場所に戻しましょう。そしてまた正面から一歩犬から離れてみます。動いたら再度ショックをし、元に場所に戻します。これを繰り返すことで、犬は「動いたら嫌なことがある」と意味を理解します。

やがて元いた場所で待てるようになったら、元いた場所へ戻り思い切り褒めてあげましょう。

「待て」のしつけは犬にストレス

待ては犬にとってストレスです。大げさに褒めてあげ、犬の気力を回復してあげましょう。これに慣れてきたら、「待て」の命令をし、犬のまわりを正面からゆっくりと歩きます。成功したらまた思い切り褒め、ご褒美を与えます。
さらに待てるようになったら、正面や後ろからリードを軽く引いたりしても犬はその場から離れなくなります。

最終的には、ロングリードをつけ、10m先でも犬が待てるようになるのを目指しましょう。

犬はごはんの時間がとても楽しみ

ただし、「待て」の教え方でやってはいけないことがあります。それは、ごはんの前の「待て」です。かなりの家庭で見かける光景ですが、これは「待て」のしつけ方法の中でおすすめはできません。

なぜなら、犬にとってごはんは一日の楽しみのひとつだからです。真正面にごはんがあるのに食べられない、これは犬にとって大きなストレスとなってしまいます。

そのため、犬のごはんは何もせずにそのままサッと与えることをおすすめします。

どうしてもしつけに取り入れたいときのしつけ方法としては、「お座り」や「ふせ」等の簡単なしつけをさせてからご褒美で与えるような教え方をすると良いでしょう。

「待て」を言わなくても待てる犬に

また、人によっては「待て」を教えずに「お座り」や「ふせ」を待てと併用している人もいます。そうすることで、「お座り」「待て」とふたつの命令をしなくて良くなります。「お座り」の姿勢で動かないようにする、「ふせ」の姿勢で待てるようにするというのも良いかもしれません。「待て」はストレスが伴うしつけのため、子犬には不向きかもしれません。こちらもふせと同様、生後半年以上から行うようにすると良いでしょう。

犬のしつけ方【お手】

続いては、犬のしつけの代名詞でもある「お手」の教え方をご説明します。

まずお手をするには、「座れ」の姿勢にさせる必要がありますので、お手の前に「座れ」を教えることから始めましょう。「座れ」ができるようになったところでお手をしつけます。

犬の正面に立ち、「お手」と命令(コマンド)をします。お手は誘導は必要ありません。

「お手」と言ってから、正面にいる犬の左手を人の右手で持って「お手」の姿勢にさせてしまいましょう。

お手の姿勢にしてすぐ褒める、これを何度も繰り返します。

ただし、何度か行うことで、「お手」の命令をしたら、犬は少し考えるような素振りを見せますので、そのときだけは黙って犬がお手をするのを待ってあげましょう。これを繰り返すことで、「お手」は簡単に覚えます。お手は子犬との遊びの中で取り入れる教え方でも良いでしょう。

ちなみに、「おかわり」の教え方はお手と同じことを逆の手でするだけです。

「お座り」や「ふせ」は姿勢を意識させよう

先ほどの「お座り」や「ふせ」の教え方の際に「姿勢」という言葉を多用しました。ほとんどの人は、「お座り」を「立っている状態から座る」という意味合いがあると考えているかもしれません。

しかし、犬に「お座り」の姿勢を意識させることで、ふせている状態からでも「お座り」の姿勢になったり、どんなときでも「お座り」を命令すると、お座りの姿勢になります。「ふせ」も同様で、どんな状態からでも「ふせ」と命令すると、ふせの姿勢になることを「ふせ」といいます。

そのため、「お座り」も犬がふせている状態からしつけをしたりすることで、犬は立っている状態から座ることを「お座り」というのではなく、「お座り」の姿勢を「お座り」と認識するようになります。

教え方としつけ方法次第で、しつけの質はガラリと変わるでしょう。毎回犬の正面でしつけを行っていると、犬に癖がついてしまうため、正面以外にも横や後ろにいるときに命令をしてみても良いでしょう。

しつけは10分程度で

しつけは犬も飼い主も集中しなければなりません。集中力はそこまで持続しませんし、疲れてしまいます。

ダラダラとしつけをしていても何にもなりませんので、しつけは10分程度で済ませてしまいましょう。
 

しつけは飼い主も楽しんで!

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まとめ

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