パグ座りとはどういう座り方?パグがパグ座りをするのはなぜなのか
上向きの鼻、垂れたお目目に太い手足で愛嬌たっぷりのパグ犬。この犬種だけに見られる独特の座り方を『パグ座り』と言います。パグ座りはどんな座り方なのか?なぜそんな座り方をするのか?パグ犬の特徴と共に、詳しく見て行きましょう。
最終更新日2020.05.06
パグ座りとはどういう座り方?
『パグ座り』とは、両足を投げ出し、お尻を地面につける座り方のことを指します。人間のストレッチの一種、前屈にも良く似ています。
他の犬種には見られないパグ特有のポーズで、お散歩中の飼い主さん達が集まって談笑している中、他の子がお行儀よく手足そろえてお座りしているのに対し、パグだけはお尻を地面につけ、足を伸ばして飼い主さんの長話をぼんやりと、聞くともなく聞いています。
他の犬との対比も相まって、何ともかわいい、微笑ましい光景です。
パグ座りをするのはなぜ?
パグの骨格は、一般的に他の犬に比べて全体的に骨太で、また関節が強く出来ています。簡単に言うと、背骨や足の骨に柔軟性がなく、体が固い、とされています。
そのため、お尻を地面につけて足を投げ出すこの姿勢が、パグにとっては最も楽な姿勢であると言われています。
歴史からわかる、パグ座りの由来。
パグは古来より、中国の皇帝やオランダの貴族まで、位の高い方々に愛玩犬として大事にされていました。
食べ物も寝床も何不自由なく贅沢に育てられ、他の野の生物のように何かを追ったり、追われたりする環境とは無縁だったため、のんきにお尻をつけてくつろぐことができました。
その習慣が今も残っていて、パグがこの座り方をしている時は、何も警戒していないリラックスしている状態であると言えます。
パグ座りする他の犬種は?
親戚のような間柄、フレンチブルドッグ。
パグとよく似た犬種に、フレンチブルドッグがいます。体の特徴は似ていますが、大きく異なる点としては耳がパグに比べてぴんと立っており、大ぶりです。
18世紀、イギリスからフランスに持ち込まれたブルドッグが先祖となり、パグやテリア犬等との交配を重ね誕生しました。本家のブルドッグは闘牛用に改良された闘犬で、性格こそ多種犬との交配や人との暮らしの中で穏やかになりましたが、逞しい体格は先祖の血が色濃く出ています。
このフレンチブルドッグも、パグと同様、お尻を地面につける『パグ座り』をします。
体格が似ている為か、くつろげるポーズも自然と似るんですね。
パグ座りの注意点
パグやフレンチブルのように、体格由来のパグ座りは特に問題ありませんが、一般的な犬はお尻をつけて足を投げ出すという姿勢はまずしません。
もし、普段はしないのに急に愛犬がこのパグ座りを始め、触ると痛がるなどの事態が起こった場合、股関節脱臼やヘルニア等が疑われます。パグ座りは、パグの特徴的な体格があってこそ成せる芸当なのです。
まとめ
上向きのお鼻、大きな前足、そして脱力感たっぷりのパグ座り。高貴な方々から大切にされて来たからなのか、ある種の大物感さえ漂って見える、そんなパグの魅力をご紹介しました!
今にも「どっこいしょ」と聞こえてきそうな、まるでおじさんのような座り方。それが『パグ座り』です。