猫の二匹目で後悔しないために、多頭飼い失敗の原因と対策を知ろう!
猫を飼う3人に1人が多頭飼い経験者。しかし中には「二匹目の猫を迎えて後悔した」なんて悲しい話も耳にします。多頭飼いは猫を飼う者にとってひとつの夢。今回は、二匹目の猫を迎えた後に後悔しないため、失敗された方の具体例を交え、その原因と対策について考えます。
最終更新日2020.05.06
二匹目の猫を迎える前、多くの方は、猫種ごとの特徴(性格)やベストな年齢差を調べたりするそうです。
そういった情報もひとつの参考にはなるでしょう。しかし、それら情報は必ずしも絶対ではなく、最終的には個体差により特徴は性格は変わってきます。いくら「ベンガルは人懐こいから多頭飼いに向いている」と目にしても、そうとは限りません。実際、私の友人はベンガルの多頭飼いに失敗し、長い間悩んでいました。逆に多頭飼いに向いていないと言われる猫種でありながら、最初からスムーズにいったケースもあります。
この記事では、そんな失敗例などをもとに、そこから浮かび上がる原因と対策を見つけながら、では多頭飼いで後悔しないためには、どのようにすれば上手にいくのか、について導き出したいと思います。
猫の多頭飼いに失敗する原因
多頭飼いに失敗する方とそうでない方、その違いは何なのでしょうか?単に「多頭飼いに向かない猫」「多頭飼いに向いてる猫」それだけが理由ではなさそうです。参考までに、実際の失敗例を見ていきましょう。
猫の多頭飼い失敗例①【猫の性格を知らない】
猫はそもそも多頭飼いに向いているのか、という根本的なお話から始めます。
猫は縄張りをとても大事にする生き物です。それゆえ、例えばずっと1人で悠々と暮らしていた場所に、突然新入り猫が入ってくると、「誰だこいつは?!」と驚き、自分の縄張りを荒らしに来たヤツだと威嚇するのです。これはどの猫でも共通して言えること。
この性格を知らず、新入り猫を初日から家の中で自由に過ごさせるのは、先住猫の心を傷つけることと同じこと。中にはそんな猫を寛大に受け止める猫だっています。しかしそれはかなり珍しいこと。最初はケージに新入り猫を入れ、時間をかけてお互いを慣れさせて行きましょう。
多頭飼いの準備や注意点については下記の記事でまとめていますので、ぜひあわせて参考にしてみて下さい。
猫の多頭飼い失敗例②【情報ばかり頼ってしまう】
誰であっても多頭飼いを失敗したくありませんよね。それは、猫に対する愛情がある証。
だからと言って巷に溢れる情報ばかりを検索しまくり、「これなら大丈夫だ!」と信用仕切ってはなりません。情報はあくまで情報であって、実際目にする多頭飼い成功例の裏には数えきれぬ程の失敗例があります。失敗してしまった方は成功した方に比べ、なかなか積極的にその失敗例を伝えよう、とはなりませんよね。このご時世、周りから心無いコメントを受ける可能性だってあるからです。
では、何を頼りにすれば良いのか、それは「もしもダメだった場合」もきちんと視野に入れておくことです。もし先住猫と相性が合わず、お互いがストレスを抱える状況になった場合、隔離する部屋があるのかや、それでも根気よく猫たちの様子に付き添えるだけの飼い主の時間的余裕があるか、など。猫は可愛いだけでなく、心も命もあります。それを育てて行くのには、飼い主である私たちにもそれなりの覚悟が必要です。「ただ可愛いから」「周りが多頭飼いしていて楽しそうだから」そんな理由で多頭飼いに踏み切ると、後で後悔します。
目の前の猫たちを絶対に幸せにできるかどうか、そのことを現実的に受け止め考えてから多頭飼いに踏み切るようにしましょう。
猫の多頭飼い失敗例③【子猫ばかり可愛がる】
子猫の可愛さたるや、ものすごい破壊力を持っていますよね…。つい成猫になった先住猫よりも、新入りの小さく可愛らしい子猫に心をがっしり掴まれたら…子猫とのコミュニケーションの時間が多くなってしまいます。
先住猫がすぐそこにいるのに、そして構って欲しそうにしているのにも関わらず、新入りの子猫ばかりを構っていては、「もうこちらに関心、無いんですね…」と、先住猫は自分の存在意義を見失しない、やがてじっと奥の部屋の片隅に隠れたり、しばらくご飯を食べていなかったり、おトイレの回数が減ってしまっていたりと行動に変化が生まれます。飼い主がそんな先住猫の異変に気づいた時にはもう遅い、そんな場合も…。
壊れた信頼関係を再び元に戻すのは大変です。築き上げた時間より、倍以上の時間や労力がかかる、と言っても過言ではありません。
猫の多頭飼いへの対策
これら失敗例を参考に、多頭飼いするにあたっての対策について考えてみましょう。