猫の「カカカ」という変な鳴き方「クラッキング」をする理由とは?

猫の「カカカ」という変な鳴き方「クラッキング」をする理由とは?

突然猫が「カカカ」「ケケケ」と鳴いているのを目にしたこと・聞いたことはありませんか?なんともいえないその鳴き方を「クラッキング」と言いますが、猫がクラッキングをする理由は一体なんなのでしょう?今回は、猫のクラッキングについてご紹介します。

ポット
ライター

ポット

2015年9月生まれのきょうだいハチワレと共に暮らしています。この子たちの存在は何よりの活力です。そのパワーがあふれ出し、2017年12月に「愛玩動物飼養管理士2級」を取得。猫だけじゃなく、愛玩動物といわれペットについて少しでもお役に立てればと思っています。

記事の目次

  1. 1.猫のクラッキングとは?
  2. 2.猫がクラッキングをする意味
  3. 3.まとめ

猫のクラッキングとは?

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「カカカ」「ケケケ」というような、猫の変わった鳴き声を聞いたことがありませんか?主に室内の窓から外を見てるときが多いですが、この鳴き方を「クラッキング」と言います。

英語では「チャタリング(chattering)」と言うそうですが、普段の猫の鳴き声とのあまりの違いに、驚く方も多いのではないでしょうか。私も初めて聞いた時には「なにごと?!」かと大変驚きました。
 

このクラッキング時、猫は口の開閉を素早くして「カカカ」「ケケケ」といった声を出していますが、猫によってはカチカチと歯を鳴らすだけだったり、「ニャニャニャ」という鳴き声が出てしまっていたり、なかには鳴き声が出なくて、口だけが動いている猫もいるようです。同じクラッキングでもタイプがあるようですね。

こちらの動画をご覧ください。

動画

この状態がクラッキングです。猫さんたちの必死な様子が伝わってきますね。

ちなみに、我が家もだいたいこんな感じです。先ほどのクラッキングのタイプでいうと、我が家の場合は「鳴き声が出る」パターンです。「ニャニャニャ」ではなく、「アーン、アーン」タイプと「アハハーン」タイプの2種です。クラッキング自体は今ではもう見慣れましたが、「アハハーン」はさすがにちょっと未だに笑ってしまいます。

実際に「カカカ」「ケケケ」と鳴くのもそうですが、鳴くまでのプロセスをずっと見ているとなかなか面白いです。上の動画の猫のように、ケージに手を掛けたり、届かないのに一生懸命に手を伸ばしたり、カーテンに一度隠れてみたりと、本猫はいたって真剣・本気なのでしょうけど、見ている側としてはついつい笑ってしまいますし、一生懸命な姿を見て、猫の愛らしさを再確認する、と言った感じです。

どんな時にクラッキングするのか?

上の動画からもわかるように、猫のクラッキングは、主に窓の中から外に向かって行うのがほとんどです。というか、それしか見たことがありません。なぜなら、猫がクラッキングは、窓の外に鳥や虫、カエルなどの獲物を見つけたときに起こるからです。

そのため、クラッキングをするそのほとんどが飼い猫であり、外猫(野良猫)ではあまり見られない行動といわれています。

次項で、その理由と意味についてお伝えします。

猫がクラッキングをする意味

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猫のクラッキングの意味① もどかしい気持ちの現れ

猫が窓の外で獲物を見つけたとき、まずはその興奮でクラッキングを起こします。しかし、いくら目の前に獲物が来ても、飼い猫ゆえにどうすることもできません。手が届かない上に何もできないもどかしさが、またクラッキングを起こします。

この行為、もどかしい気持ちが、クラッキングをする意味の1つです。

それは飼い主との遊びでも見ることができます。例えば、飼い主と猫じゃらしなどで遊ぶとき、高所に猫じゃらしを持って行って、猫の手が届かなくなった場合でも、クラッキングを見ることがあります。あとは、部屋の天井付近ややはり手の届かない場所に、小さな虫やクモを見つけたりしてもクラッキングをします。

猫がクラッキングをする対象は、あくまでも猫にとって「獲物」の場合です。これが獲物ではなく、近所の猫や野良猫だった場合は、クラッキングではなく「威嚇」になります。

さきほど、「クラッキングは野良猫よりも飼い猫に多い」とお伝えしましたが、「捕まえたいのに捕まえられない」「届かない」というもどかしい気持ちは、外で自由に動ける猫よりも、室内で飼われている猫の方が強く、「飼い猫の方が多い」という結果も納得すべきものがあります。

我が家のニャンズです。このときの相手はカナブンでした。

猫のクラッキングの意味② 本能的に漏れる鳴き声

上述した、猫と飼い主による遊びにおいて、その際にクラッキングが見られるのは、集中して遊んだ結果で「捕まえたくて仕方がない」といった気持ちによるものといえます。おもちゃを追いかけても追いかけても捕まえられず、さらにその時間が長いことで興奮し、自然とクラッキングをしてしまうようです。

野良猫のみならず、野生のライオンやトラ、チーターなどにはクラッキングは見られないそうです。その理由は、野生の世界でクラッキングをして鳴き声を聞かれてしまうと、狙いを定めた獲物に逃げられてしまうからです。飼い猫でも、手が届くような獲物や対象物であれば、クラッキングせず、捕まえる体勢に入ります。

このことから、猫のクラッキングは、とても興奮した状態であり、集中し、狙いを定めて捕獲したいと思っている状況です。本能的に出る行動の1つ「狩猟本能」によるもので、飼い猫とはいえ、そこはやはりさすがは「肉食動物」といったところでしょうか。

まとめ

Photo byIrina_kukuts

序盤で私は「猫のクラッキングは見ていて面白い」とお伝えしました。声といい動作といい、猫らしさと可愛らしさを感じる行動の1つで、ついついいつまでも見ていたいと思ってしまいます。

しかし、本猫はやはり必死です。クラッキングをする意味や理由を知ると、なおさらそう思います。なので、私はクラッキング中は側にはいかず、声もかけません。飼い猫の貴重な「本能の時間」を壊さないためにも、ぜひこちらをご覧の方にもそのようにお願いしたいと思います。

猫は「ツンデレ」とよく言ったものですが、表情や声・しぐさで、実にたくさんのことを我々に教えてくれます。とても賢い動物です。本サイトでは、今後も猫に関する様々なことをご紹介していきますので、ぜひご参考していただき、素敵なニャンダフルライフの一助にしていただければ幸いです。

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