【獣医師監修】犬が玉ねぎを食べるのは大丈夫?食べた場合の対処の方法は?
犬が玉ねぎをうっかり食べてしまった!という誤食事件をお家で引き起こすことがありますよね。玉ねぎは良くないと聞くけれど、何が良くないのか、食べてしまった今どうすれば良いのか困っている飼い主さんもいるでしょう。今回は、愛犬が玉ねぎを誤食した後の対処法をお話します。
最終更新日2020.05.06
重度の貧血症状が進んでも、それを止めるための特効薬はありません。
体が再び正常な赤血球を作るのを、点滴や投薬などの対症療法でサポートしながら待つしかないのです。
貧血の進み具合が酷く、命の危険に陥るようであれば、輸血という手段を一時的に取る場合もあります。
1回の摂取量が多かった場合や中毒物質に対する感受性が強かった場合には死亡することもあります。
食べてしまったら様子を見ずにすぐに動物病院を受診することが大切です。
犬が玉ねぎを食べた場合の対処の方法
玉ねぎも含むねぎ類を食べてしまったら、できる限り早く動物病院へ向かいましょう。
催吐処置
ねぎ類の誤食時には、食後2時間以内であれば催吐処置を行います。
できる限り体の中に中毒成分が吸収される前に、胃の中から吐き出させるためです。
吐き気を催させる薬剤を使って、一時的に気持ち悪さを犬に引き起こし嘔吐させます。
その後体内から成分を排出させやすくするためのサポートとして、
- 皮下点滴
- ビタミン剤の投与(抗酸化物質)
- 活性炭の経口投与
数日間は愛犬の様子を確認
犬に大きな体調不良が見られなければ、治療後は基本的には入院せず、一旦帰宅することになります。
ところが、中毒症状が出る場合1日以上空けて発症することがあるため、治療を受けたからと言って完全に安心はできません。時には2~3日の期間を空けてから体の中に変化が現れることもあります。
そのため、飼い主さんは愛犬の体調がどうなるか、数日間は食欲・元気・尿の色・粘膜の色などをよく観察することが必要です。
まとめ
インターネットで調べると、「玉ねぎを食べても大丈夫」と言い切っている根拠のない記事もあります。
正直なところ玉ねぎに対する感受性は様々で、それを信じて時間をおいてしまった場合、症状が重症化することもあります。
私たち人も食中毒などに見られるように、食べても大丈夫な人もいれば、症状が強く出る人までいろいろですよね。
そのため犬に玉ねぎを食べさせると、その症状の有無や程度はどうしても個体差が出てきてしまいます。
致死量も個体差の関係からよくわかっておらず、その犬の現在の状態によっても左右されるでしょう。
ねぎ類を食べなくても犬は元気に生きていけます。
おいしいものが食べたければ、他のフードやおやつで代用できるものです。
大事な愛犬を守るためには、玉ねぎを含むねぎ類からは遠ざけておくことを徹底してくださいね。
- 1
- 2