犬にコーヒーを与えても大丈夫?
コーヒーにはみなさんご存知のカフェインが含まれています。
カフェインはアルカロイドの一種で興奮作用を持ちます。覚醒作用、解熱鎮静作用、強心作用、利尿作用を持ちます。
人の場合、眠気覚ましに濃いめのコーヒーを飲むという発想は、覚醒作用を利用しています。しかし副作用として、「落ち着きがなくなる」「震える」「呼吸が早くなる」「不整脈」などが起こります。
カフェイン中毒の症状
犬がカフェインを摂取すると、どのような症状が起こるのでしょうか?
- 落ち着きなくうろうろする
- 震える
- 過度の興奮状態
- 痙攣が起こる
- 意識消失
- 呼吸が早くなる
- 不整脈
- 全身のうっ血や出血
解毒剤はなく、治療は支持的なものや対症療法になります。
どれくらい摂取したら危険なのか
ではどれぐらいの量を飲んでしまうと危険なのでしょうか?
体重1㎏あたり150㎎摂取すると致死量だといわれています。
体重10㎏の柴犬の場合1500㎎(1.5g)のカフェインを摂取してしまうと命を落としてしまいます。
これは具体的にコーヒーで考えるとどのくらいの量なのでしょうか?
コーヒーに含まれるカフェインの量
コーヒーにも多くの種類があります。それぞれに含まれるカフェインの量は以下のようになります。
各100mlにふくまれるカフェイン量です。
- エスプレッソ: 140㎎
- ドリップコーヒー: 135㎎
- インスタントコーヒー: 60㎎
そんな量を飲むわけがないと安心してはいけません。これはあくまでも致死量です。それに満たない量を飲んだ場合でも、中毒を起こしてしまうことは十分に考えられます。
少しでも飲んでしまった場合は、必ず動物病院にかかり診察を受けてください。
インスタントコーヒーとコーヒー豆を食べてしまったら?
インスタントコーヒーの場合、1gに約40㎎のカフェインが含まれています。
コーヒー豆、1粒には約1㎎のカフェインが含まれています。
体重10㎏の柴犬の場合、37.5gのインスタントコーヒー、1500粒のコーヒー豆を食べてしまうと命にかかわります。
もちろん、これほどの量を食べることは可能性として低いのですが、万が一が起きた時の判断材料にしてください。
コーヒーゼリーなど加工食品は大丈夫?
コーヒーゼリーにもカフェインは含まれています。ドリップコーヒーやインスタントコーヒーほどの量は含まれていませんが、100㎖当たり40㎎ぐらいのカフェインが含まれています。あげないに越したことはありません。
チョコレート・緑茶・烏龍茶は大丈夫なのか?
チョコレート
ちなみにホワイトチョコレートにはカフェインは含まれません。ただしチョコレートは別の理由で犬には厳禁な食べ物となります。その理由や食べた際の対処法については下記の記事で紹介していますので、参考にしてみて下さい。
コーヒーは私たちにとって身近な飲み物で、日常的に飲んでいる方もたくさんいらっしゃると思います。
しかし、コーヒーにはカフェインが含まれていて犬にとって非常に危険な飲み物です。