獣医師監修記事

犬にコーヒーを与えても大丈夫?カフェイン中毒に注意が必要

犬にコーヒーを与えても大丈夫?カフェイン中毒に注意が必要

犬にコーヒーを与えることはとても危険です。犬にコーヒーを与えるとカフェイン中毒にかかる可能性があります。どれくらいのカフェイン量で危険なのか、また飲んでしまった場合はどうすればいいのかご紹介していきます。

監修: 獣医師・院長 平松育子

(ふくふく動物病院)

コーヒーは私たちにとって身近な飲み物で、日常的に飲んでいる方もたくさんいらっしゃると思います。

しかし、コーヒーにはカフェインが含まれていて犬にとって非常に危険な飲み物です。

犬にコーヒーを与えても大丈夫?

コーヒーにはみなさんご存知のカフェインが含まれています。

カフェインはアルカロイドの一種で興奮作用を持ちます。覚醒作用、解熱鎮静作用、強心作用、利尿作用を持ちます。

人の場合、眠気覚ましに濃いめのコーヒーを飲むという発想は、覚醒作用を利用しています。しかし副作用として、「落ち着きがなくなる」「震える」「呼吸が早くなる」「不整脈」などが起こります。

カフェイン中毒の症状

犬がカフェインを摂取すると、どのような症状が起こるのでしょうか?

  • 落ち着きなくうろうろする
  • 震える
  • 過度の興奮状態
  • 痙攣が起こる
  • 意識消失
  • 呼吸が早くなる
  • 不整脈
  • 全身のうっ血や出血
などの症状が起こりえます。
解毒剤はなく、治療は支持的なものや対症療法になります。

どれくらい摂取したら危険なのか

ではどれぐらいの量を飲んでしまうと危険なのでしょうか?

体重1㎏あたり150㎎摂取すると致死量だといわれています。
体重10㎏の柴犬の場合1500㎎(1.5g)のカフェインを摂取してしまうと命を落としてしまいます。

これは具体的にコーヒーで考えるとどのくらいの量なのでしょうか?
 

コーヒーに含まれるカフェインの量

コーヒーにも多くの種類があります。それぞれに含まれるカフェインの量は以下のようになります。
各100mlにふくまれるカフェイン量です。

  • エスプレッソ: 140㎎
  • ドリップコーヒー: 135㎎
  • インスタントコーヒー: 60㎎
10㎏の柴犬の致死量が1500㎎ですので、エスプレッソの場合約1リットル飲まなければ、致死量には至りません。
そんな量を飲むわけがないと安心してはいけません。これはあくまでも致死量です。それに満たない量を飲んだ場合でも、中毒を起こしてしまうことは十分に考えられます。

少しでも飲んでしまった場合は、必ず動物病院にかかり診察を受けてください。

インスタントコーヒーとコーヒー豆を食べてしまったら?

インスタントコーヒーやコーヒー豆を間違えて食べてしまった。。

そのようなことが起きてしまったらいけないのですが、カフェインがどのくらい含まれているのでしょうか?

インスタントコーヒーの場合、1gに約40㎎のカフェインが含まれています。
コーヒー豆、1粒には約1㎎のカフェインが含まれています。

体重10㎏の柴犬の場合、37.5gのインスタントコーヒー、1500粒のコーヒー豆を食べてしまうと命にかかわります。
もちろん、これほどの量を食べることは可能性として低いのですが、万が一が起きた時の判断材料にしてください。

コーヒーゼリーなど加工食品は大丈夫?

コーヒーゼリーにもカフェインは含まれています。ドリップコーヒーやインスタントコーヒーほどの量は含まれていませんが、100㎖当たり40㎎ぐらいのカフェインが含まれています。あげないに越したことはありません。

チョコレート・緑茶・烏龍茶は大丈夫なのか?

チョコレート

Photo bycongerdesign

チョコレートのカフェイン含有量はコーヒーなどに比較するとそれほど多くありません。

約50gのミルクチョコレート1枚に含まれるカフェインの量はコーヒーの約1/6の40㎎程度です。

ちなみにホワイトチョコレートにはカフェインは含まれません。

緑茶

緑茶のカフェイン含有量はコーヒー以上です。

緑茶には玉露や煎茶なども含まれますが、玉露のカフェインは100㎖あたり160㎎でエスプレッソコーヒー以上の含有量です。注意してください。

烏龍茶

ウーロン茶のカフェイン含有量は100㎖あたり20㎎です。ほかの飲料に比較すると少ないですが、飲ませないように注意してください。少なくてもたくさん飲んでしまうと危険です。

カフェイン中毒の治療方法や応急処置

カフェイン中毒の解毒剤はありません。催吐処置や点滴などの支持療法を中心に行います。催吐処置は接種後4~6時間程度の時間が経過していても有効とされています。

食べた量にもよりますが、解毒剤がないため最悪の場合亡くなることもあります。食べさせない、飲んでいるコーヒーや緑茶を置きっぱなしにしないことが大切です。

対処法、応急処置

催吐処置の方法がインターネットなどで紹介されていますが、危険を伴います。

飲んでしまった場合は、動物病院に連絡してください。現在の状態、何を飲んだか、おおよその量を伝えて指示に従ってください。受診時には、パッケージや瓶など内容がわかる物を忘れないように持っていきましょう。

体格や摂取した量にもよりますが、中毒を起こしたり亡くなるケースもあります。犬の手の届くところ置いたままにしない、少しでも飲ませないことが大切です。

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