ハムスターが冬眠?冬眠の見分け方と回復までの流れを紹介!
ハムスターは冬眠するという話は聞いたことがあっても、冬になって実際に動かないハムスターを見ればびっくりしますね。この冬眠の状態から回復させたくても間違った方法では命を奪いかねない時もあります。今回はハムスターが冬眠してしまった時の対処法と予防策をご紹介します。
最終更新日2020.05.06
野生のハムスターと違い、家庭のハムスターは冬でも元気に動いています。
しかし、一定の温度環境以下になってしまうと、ハムスターの体は耐えられなくなり、いわゆる「冬眠」状態に突入します。
この状態では呼吸がかなりゆっくりになり、体の体温も下がっているため、
「もしかしたら死んでしまったのかも?」
と飼い主さんが判断に困ることも多いものです。
また、何よりも愛する小さな家族がとても心配なはずです。
冬眠状態に陥ってしまっているなら、何とか回復させてあげたいと思うのが飼い主さん心理というものですよね。
今回は、冬眠かどうか見分けるための方法と、冬眠状態のハムスターの起こし方をお話します。
ハムスターの疑似冬眠とは?
実は家庭で暮らすハムスターの冬眠は、正式な冬眠ではありません。
ハムスターがお家で暮らす環境の室温が低いために体温を維持できず、低体温症になったがゆえの「疑似冬眠」と呼ばれるものです。
疑似冬眠の状態に陥ってしまうことの何がいけないのか、まずは知っておくことが大切です。
疑似冬眠する原因
ハムスターが疑似冬眠してしまう原因は、何と言っても「気温」です。
- ゴールデンハムスター…10℃以下
- ジャンガリアンハムスター…5℃以下
ジャンガリアンハムスターの方が寒さに強いのは、元がロシア(シベリア)やカザフスタンなど、緯度の高い寒い国出身だからではないかと言われています。
しかし、家庭で長く飼われてきた子たちなので、ゴールデンハムスターでも、ジャンガリアンハムスターでも、この目安に関わらず疑似冬眠に陥ってしまう可能性はあります。
目安にとらわれずに温度管理をしてあげましょう。
夏でも疑似冬眠する?
実はハムスターの疑似冬眠の危険があるのは冬だけではありません。
夏にもお家の中の気温によっては、疑似冬眠してしまうリスクはあります。
- エアコン(冷房)による室温設定が低め
- ケージが日の当たらない暗い場所に置いてある
ハムスターの快適温度は20℃前後と言われています。熱中症対策は大事ですが、寒くなりすぎないよう注意してあげてくださいね。
下記の記事ではハムスターの暑さ対策をまとめています。よろしければ参考にしてみて下さい。
疑似冬眠(低体温症)の危険性
ハムスターが疑似冬眠してしまうと、低体温によって体を動かすことができなくなります。
人でも雪山で遭難した人が低体温症によって亡くなることがあるように、ハムスターも同様に凍死するリスクを抱えるということです。
低体温になれば、ごはんを食べることはおろか、心臓の動きが弱り、心拍数も減ってしまいます。
心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たすため、十分な心拍数が確保されないと、体の中の血液が臓器にうまく回らなくなります。
そのため、体力が奪われるのはもちろんのこと、内臓にも脳にもダメージを与えることで凍死につながってしまうのです。
ハムスターの疑似冬眠は、たとえ回復する可能性があったとしても、大原則として「陥ってはいけない」状態なのだと言えます。
ハムスターが冬眠しているのかどうかの見分け方
ハムスターが疑似冬眠に陥っている時は、
- 呼吸数
- 心拍数
- 体温
この状態は、凍死の1歩手前と言ってもいいほどの緊急事態です。
わかりやすく言うなら、仮死状態と言ってもいいでしょう。
この仮死状態と、永眠と見分け方は普通に観察しただけでは難しいものです。
そのため、飼い主さんに疑似冬眠の知識がないと、動かないハムスターが死んでしまったと勘違いして、そのままお墓に埋めてしまったという悲しい話もあります。