ハムスターが冬眠?冬眠の見分け方と回復までの流れを紹介!

ハムスターが冬眠?冬眠の見分け方と回復までの流れを紹介!

ハムスターは冬眠するという話は聞いたことがあっても、冬になって実際に動かないハムスターを見ればびっくりしますね。この冬眠の状態から回復させたくても間違った方法では命を奪いかねない時もあります。今回はハムスターが冬眠してしまった時の対処法と予防策をご紹介します。

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ライター

orion

動物病院で看護師として7年半勤務し、現在は動物の訪問介護・ペットシッター・飼い主さん向けセミナー講師を行っています。甘えん坊な猫1匹と同居中。

記事の目次

  1. 1.ハムスターの疑似冬眠とは?
  2. 2.ハムスターが冬眠しているのかどうかの見分け方
  3. 3.ハムスターが冬眠している場合にとるべき行動と回復までの流れ
  4. 4.今後ハムスターを冬眠しないようにする対策
  5. 5.まとめ
トイレットペーパーの芯から顔を出すハムスター

野生のハムスターと違い、家庭のハムスターは冬でも元気に動いています。
しかし、一定の温度環境以下になってしまうと、ハムスターの体は耐えられなくなり、いわゆる「冬眠」状態に突入します。

この状態では呼吸がかなりゆっくりになり、体の体温も下がっているため、
「もしかしたら死んでしまったのかも?」
と飼い主さんが判断に困ることも多いものです。

また、何よりも愛する小さな家族がとても心配なはずです。
冬眠状態に陥ってしまっているなら、何とか回復させてあげたいと思うのが飼い主さん心理というものですよね。

今回は、冬眠かどうか見分けるための方法と、冬眠状態のハムスターの起こし方をお話します。

ハムスターの疑似冬眠とは?

実は家庭で暮らすハムスターの冬眠は、正式な冬眠ではありません。

ハムスターがお家で暮らす環境の室温が低いために体温を維持できず、低体温症になったがゆえの「疑似冬眠」と呼ばれるものです。

疑似冬眠の状態に陥ってしまうことの何がいけないのか、まずは知っておくことが大切です。

疑似冬眠する原因

布団の中にいるハムスター

ハムスターが疑似冬眠してしまう原因は、何と言っても「気温」です。

  • ゴールデンハムスター…10℃以下
  • ジャンガリアンハムスター…5℃以下
の環境が長く続くと、多くの確率で疑似冬眠に陥ります。

ジャンガリアンハムスターの方が寒さに強いのは、元がロシア(シベリア)やカザフスタンなど、緯度の高い寒い国出身だからではないかと言われています。

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しかし、家庭で長く飼われてきた子たちなので、ゴールデンハムスターでも、ジャンガリアンハムスターでも、この目安に関わらず疑似冬眠に陥ってしまう可能性はあります。

目安にとらわれずに温度管理をしてあげましょう。

夏でも疑似冬眠する?

エアコン

実はハムスターの疑似冬眠の危険があるのは冬だけではありません。

夏にもお家の中の気温によっては、疑似冬眠してしまうリスクはあります。

  • エアコン(冷房)による室温設定が低め
  • ケージが日の当たらない暗い場所に置いてある
という時に、実際に疑似冬眠してしまった例があるようです。

ハムスターの快適温度は20℃前後と言われています。熱中症対策は大事ですが、寒くなりすぎないよう注意してあげてくださいね。

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疑似冬眠(低体温症)の危険性

雪の結晶

ハムスターが疑似冬眠してしまうと、低体温によって体を動かすことができなくなります。

人でも雪山で遭難した人が低体温症によって亡くなることがあるように、ハムスターも同様に凍死するリスクを抱えるということです。

低体温になれば、ごはんを食べることはおろか、心臓の動きが弱り、心拍数も減ってしまいます。
心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たすため、十分な心拍数が確保されないと、体の中の血液が臓器にうまく回らなくなります。

そのため、体力が奪われるのはもちろんのこと、内臓にも脳にもダメージを与えることで凍死につながってしまうのです。

ハムスターの疑似冬眠は、たとえ回復する可能性があったとしても、大原則として「陥ってはいけない」状態なのだと言えます。

ハムスターが冬眠しているのかどうかの見分け方

眠るハムスター

ハムスターが疑似冬眠に陥っている時は、

  • 呼吸数
  • 心拍数
  • 体温
が大きく低下している状態です。

この状態は、凍死の1歩手前と言ってもいいほどの緊急事態です。
わかりやすく言うなら、仮死状態と言ってもいいでしょう。

この仮死状態と、永眠と見分け方は普通に観察しただけでは難しいものです。
そのため、飼い主さんに疑似冬眠の知識がないと、動かないハムスターが死んでしまったと勘違いして、そのままお墓に埋めてしまったという悲しい話もあります。

動かないハムスターは疑似冬眠か永眠か

眠るハムスター

冬に動かないハムスターを見つけたら、まずは「温めること」です。

「室内がハムスターにとって寒い気温だったかも」
と心当たりがある場合は、例え呼吸しているかどうかがわからなくても、必ず温めてみましょう。

もしもハムスターが疑似冬眠だった場合、数時間ほど温めれば徐々に呼吸数は増え始め、体温が上がれば動くようになります。
反対に、もしも亡くなっていれば、どんな起こし方をしようとも目が覚めることはありません。

疑似冬眠を見つけたら、凍死までのタイムリミットはさほど長くありません。
急いで対応してあげましょう。

ハムスターが冬眠している場合にとるべき行動と回復までの流れ

ハムスターが疑似冬眠している可能性が高い時は、温め方に注意して回復を促してみましょう。

ハムスターを温める

こたつとハムスター

疑似冬眠しているハムスターは低体温で体の機能が働いていない状態です。
そのため、外側から温度を高めて体温を回復させます。

ただし、急激に温めて体温上昇を促してしまうと、小さなハムスターの心臓は悲鳴をあげてそのまま亡くなってしまう可能性があります。

柔らかいタオルに包んで、じっくり・ゆっくり温めることを鉄則にしてください。

  • 湯たんぽ
  • カイロ
  • ホットカーペット
などをタオル越しに当てて、暖かい場所を作ってあげましょう。

焦るあまりドライヤーで急激に温度を上げて、間違った温め方や起こし方をしないよう注意しましょう。

回復し始めたら動物病院へ

聴診器

体が温まって、呼吸と同時に体の硬直が徐々にとけてきたら動物病院へ向かいましょう。

この時注意しなければいけないのは、移動時の冬の外気温や車の中は、ハムスターにとって寒い環境だということです。
そのため、タオルで包んだそのままで、カイロや湯たんぽも当てたままで病院へ行きます。

病院に着いたら、必ず受付で疑似冬眠に陥ってしまったことを先に伝えてください。
せっかくお家で温まってきたのに、待合室内で待っている間に状態が悪化する可能性もゼロではありません。

自宅で温めたとはいえ、まだまだ体は回復の途上にあります。
獣医師に診察してもらい、必要な処置を施してもらいましょう。

今後ハムスターを冬眠しないようにする対策

ハムスターの体を低体温症から守るために、暖かくする工夫を冬には必ず行ってあげましょう。
対策をするのは、「お部屋全体」と「ケージ周り」に対しての2つです。

部屋全体の対策

温度計

ハムスターのケージがある部屋は、エアコンやヒーターで寒くなりすぎないように工夫しましょう。

その時気をつけたいのは、暖かい風がケージに直接当たらないようにすることです。
直接風が当たってしまうと、ハムスターにとって乾燥の原因になり、目や皮膚の病気につながることがあります。

室温は20℃を超すように設定しましょう。
お部屋全体がほんのり暖かく感じる環境が理想的です。

ケージ周りの対策

ケージ下を温める保温グッズの活用

マルカン ほっとハム暖リバーシブルヒーター ハムスター用 RH-200

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ハムスターのケージの底面に、暖かく感じられるホットカーペット代わりのペットヒーターを置いてみましょう。
暑くなってきたら移動できるように、反面はヒーター、反面は何もなしで、とスペースを区切ってあげると理想的です。

また、ケージを床に直置きしている場合は、冷たさが伝わりやすいので、段ボールやマットを敷いてあげることをおすすめします。

いつもの小屋を低コストで暖かく

ハムスターがいつも寝ている小屋がプラスチック製のものなら、プラスアルファとして保温性の高い小屋を追加してあげるのも良い方法です。

Photo byClker-Free-Vector-Images

最も簡単なのは牛乳パックです。
1リットルの牛乳パックを半分程度に切り、巣材を入れてあげます。

低コストながら温かく、掃除の時にも簡単に処分できるため、冬にはもう1部屋増やしてあげるといいでしょう。

巣材を増やす

床材に埋もれるハムスター

保温性を高めるには、普段よりも巣材を増やしてあげることを意識しましょう。

普段床材として敷いているものも、体が埋もれるくらい入れてあげます。
もしもふかふかしすぎて歩きにくそうであれば、手で押して一部を固めてあげましょう。

小屋の周囲に巣材があると、ハムスターは自分でちょうどいい環境のベッドを作ります。
ただしその材料が足りないと暖かい寝場所が作れないので、多めに入れてあげることが大切なのです。

巣材は季節に合わせて、あなたのハムスターが好む素材を探してみてもいいでしょう。
ただし、綿は足に絡まったり、誤食した時に腸閉塞によって死亡する原因になるため使わないようにしてください。

まとめ

ハムスター

ハムスターを長生きさせようと思ったら、その長くはないタイムリミットを飼い主さんの手で縮めないように注意しなければいけません。

疑似冬眠はその最たる状態です。

ただし、注意していたつもりでも、思いもよらない寒さによって疑似冬眠に陥ってしまうこともあります。
そんな時には、疑似冬眠なのか亡くなってしまっているのかの見分け方に注意して確認してみましょう。

同時に、正しい起こし方でハムスターへの負担を少しでも減らしてあげることが大切です。

ハムスターの平均寿命や、長生きの秘訣を知るためにはぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
愛する小さな家族と、少しでも長く、楽しく暮らしてくださいね。

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ハムスターの平均寿命について解説!長生きするために必要な事は?
小さくて愛らしい見た目からペットとして大人気のハムスター!しかし、どんなペットにも寿命がつきものです。最愛のハムスターと1日でも長く過ごすことが出来るように、ハムスターの寿命と老化現象について正しく理解していきましょう。

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