ハムスターが「うんてい」する理由と防止する方法をご紹介!
ハムスターを飼っている人で、そのハムスターがケージをうんていしている姿を目撃したことはありませんか?一見可愛いようにも見えますが、その行動には驚くべき理由があります。今回は、ハムスターがうんていする理由と、その防止策についてご紹介します。
最終更新日2020.05.06
まず、こちらのハムスターの動画をごらんください。
一生懸命な姿で、一見とっても可愛い映像のように思えますが、実はこの行動には問題があります。知らないと「可愛い」で済みますが、その理由を知ると、「可愛い」では済まされないことがわかります。
以下で詳しくお伝えします。
ハムスターがうんていする理由
では、ハムスターがなぜうんていをするのか、その理由をご説明します。
ハムスターうんていの理由① 脱走したい
ハムスターは、「外に出たい」という気持ちが強い生き物で、一度でもケージの外に出たことがあれば尚更その思いは強くなります。
そこで「どうにかして脱走したい」という思いになり、知恵を働かせ、脱走を試みているのがこの行動です。
「脱走したい」という心理から起こっているもので、けして「遊んでいる」訳ではありません。少しでも脱走できる可能性があれば果敢に挑み、何度失敗しても諦めることはありません。ハムスターの習性ともいえるものです。
ハムスターうんていの理由② ストレスを感じている
ハムスターは、大変ストレスを感じやすい生き物です。
特にペットとして飼われているハムスターは、こんなストレスを抱えるようです。
- 食べ物が足りないストレス ⇒ 満足していない
- 巣材がないストレス ⇒ 安心して眠れる場所がない
- 飼い主によるストレス ⇒ 怖いと感じている、信頼関係が築けていない
- 周囲の環境によるストレス ⇒ 温度や湿度が適正ではない、他のペットがいる、ケージの外に出られない など
些細なことでもストレスを感じやすい生き物で、小さな環境の変化にも敏感です。
ハムスターがなぜうんていをしたり、ケージを噛んだりするのか、その理由は、このストレスによる影響が大きいといえます。さらに次項では、うんていをすることによって起こる危険なことについてご紹介します。
ハムスターがうんていする際の危険
脱走やうんていをすることによって、ハムスターの身にはさまざまな危険が起こります。
小さい生き物ですので、最悪死に至ってしまうこともあります。
ハムスターうんていの危険① 落下によるケガや死亡
脱出しようとするからには、隙を探して動きます。ケージの側面はおろか、天井部分にまでその範囲は及びます。よじ登ったり、隣の金網へ飛び移ったりしようとしますが、その際、目測を誤ったり体力がなくなってくると落下してしまう可能性が高いです。
小さなハムスターが落下するとどうなるか。想像するだけでその結果がわかると思います。
骨折や脱臼をしてしまったり、打ちどころが悪ければ、頭部を強打し、頭部が圧迫されて死に至ってしまいます。
首の骨が折れてしまえばほぼ即死です。
また、脱走への執念から、手足だけじゃなく、歯の力で噛みついたりぶら下がったりするケースもあり、そうなると、ハムスターの大事な歯が欠けたり折れてしまいます。歯が欠けたり折れてしまうと、食べ物や水分の摂取が困難になり、栄養失調や体調不良を引き起こします。
さらには、折れた歯の神経に悪い菌が入ってしまう可能性もあります。菌が歯の神経から全身にまわってしまい、予後は一段と悪くなってしまいます。
ハムスターうんていの危険② ストレスの蓄積
うんていをする理由がストレスにあり、登っても登っても出られない、ということがわかると、さらにハムスターはストレスを感じます。もそもとのストレスにストレスが蓄積され続けると、「うんていをする」という問題行動以外にも、「病気」という問題に発展してしまいます。
前項でもお伝えしましたが、ハムスターは臆病で繊細で、ストレスを感じやすい生き物ですので、ストレスを抱えたまま放置していると、病気になったり弱ったりして、やはり最終的には死に至ってしまうこともあります。
このように、ハムスターのうんていには、肉体的にも精神的にも危険が潜んでいます。
では、いったいどうすればよいのでしょうか?
次に、ハムスターのうんていの対策についてお伝えします。