蟹(カニ)の数え方の単位は「杯」「匹」「尾」?
皆さんは、蟹(カニ)の数え方を知っていますか?いつもどのように蟹(カニ)を数えていますか?実は蟹の数え方には、その状況や姿・形によって違いがあります。今回は、あまり知られていない蟹(カニ)の数え方や、その由来についてお伝えしたいと思います。
最終更新日2020.05.06
蟹(カニ)の数え方の単位
イカやタコと違い、普段はあまり食卓ではお目に掛けない蟹(カニ)ですが、たまにのときやお正月などで食べる、スーパーや市場で買ってきた蟹の数え方・単位は「杯(はい)」です。「1杯(いっぱい)」「2杯(にはい)」という数え方です。
しかし、食卓やスーパー、市場に並ぶ前、つまり水揚げや加工前の生きているときは「匹(ひき)」で数えられます。そのほかにも、蟹の薄くて平たい形状から「枚」という数え方をしたり、エビと同じように「尾(び)」と数える場合もあるようです。
この状態だと「1杯」という数え方です。
なぜ、このように、さまざまな数え方があるのでしょうか。次項で詳しくお伝えします。
蟹(カニ)の数え方の由来
なぜ、蟹を「杯」と数えるようになったのか。そこには「杯」という漢字に意味があるようです。
「杯」という漢字は、元々胴の部分が丸くて、中に水などを注ぎこめるような「かめ型」の容器を表します。蟹の膨らんだ甲羅がこれに似た形のため、「杯」と数えられるようになりました。ちなみに、イカやタコも同じ「杯」が単位です。
確かに甲羅がぷっくりと膨らんでいるように見えますね。
ほかにも、江戸時代の名残りでは?という説もあります。江戸時代は、現代ほどカニがそんなに貴重なものではなく、豊漁だったそうです。そのため、漁師たちはカニを馬や牛の肥料を入れる、丸くて大きい秣桶(まぐさおけ)に入れ、桶単位で取引していました。当時は桶を「杯」で数えたことから、そのままカニを「杯」で数えるようになった、とも言われています。
「肩」という数え方の単位も存在
「杯」「匹」「尾」以外にも、「肩」という数え方も存在するようです。
カニは、丸ごとよりも、カットされた状態で売られていることが多く、タラバガニやズワイガニなどの大型のカニは、食べやすいように甲羅を外し、半身の状態で販売されていることが多いです。その際、甲羅やエラを取り除き、胴体が半分に割られた状態を「1肩」と呼びます。「肩」はカニ独特の数え方で、足が5本で「1肩」になるので、カニ1匹からは「2肩」取れるということになります。
さらに、カニの足や爪だけの場合は「本」という数え方をし、「1本」「2本」というように、足の数の分だけ数えます。
こちらの画像はズワイガニの半身、つまりまさにこれが「肩」状態ですね。
蟹(カニ)の数え方の単位 まとめ
一言で「蟹(カニ)」といっても、数え方や単位がこんなにあるとは思いませんでしたね。とても勉強になりました。今回は蟹についての数え方でしたが、きっと他の生き物にも色々な数え方があるはずです。
本サイトでは、現在、タコとイカの数え方・単位についてもご紹介しています。ぜひご覧いただいて、その由来や理由について知ると面白いかもしれませんよ。詳しくは以下のリンクをご覧ください。