亀は本当に長生きなのか?亀の平均寿命や寿命が長い理由について
「鶴は千年、亀は万年」と昔から言わていますが、実際に亀は本当に長生きなのでしょうか?亀の種類とその平均寿命についてご紹介していきます。またなぜ亀は寿命が長いのかご紹介していきます。
最終更新日2020.05.06
亀の寿命
ちなみに、ツルとして姿の有名なタンチョウの寿命は20~30年程度。大きさの割には長いような気もしますが、思ったより短いですよね。
それでは亀は何年生きるのでしょうか。本当に「亀は万年」なのでしょうか?気になりますよね。そこで今回の記事では亀の種類と寿命について詳しくご紹介します!
やっぱり亀は長生き!亀の平均寿命について
実は、亀と一口に言っても300種近くが知られています。その生態や大きさもバラバラです。代表的なものとその寿命を見ていきましょう。
最長記録はやはり『リクガメ』
リクガメと言えば、巨大なゾウガメの姿を思い浮かべる人も多いと思いますが、リクガメでの最長記録はゾウガメではありません。
ホウシャガメという、マダガスカル島に固有の希少種です。非常に美しい亀で、その名の通り放射状の模様が特徴です。この亀の最長記録は、なんと189年。ギネスの「動物最高齢」に認定されています。
ヨーロッパの王族に献上された個体が大切に飼育され、この記録となりました。
ちなみに、同じアルダブラゾウガメの「アドワイチャ」という個体が255年生きたという説がありますが、正式な記録ではなく、真偽が議論されています。
謎が多い『ウミガメ』の寿命
他のカメよりも追跡調査が難しい上に、飼育も容易ではないので、あまり研究が進んでいないのです。そのため、何年生きるのか定かでない種もいます。わかっている範囲での情報として、アカウミガメやアオウミガメの平均寿命が70~80年とされています。
これもよく誤解されることですが、世界最大の亀はゾウガメではありません。ウミガメの仲間に「オサガメ」という種がおり、この亀が世界最大の亀です。その大きさ、なんと2メートル。アルダブラゾウガメが1メートル前後ですから、ゾウガメの2倍ほどの亀ということになります。
こんなに大きいんだから寿命もさぞかし長いだろうと思いきや、50年弱と推定されています。ウミガメの中でも特に生態のわからない種ですが、非常に深い深海から海面すれすれまで移動することが知られており、こうしたハードな生活が寿命を縮めているのかもしれません。
主食はクラゲ、ふ化直後の30~50グラム程度の子ガメが10年足らずで600キロに成長するなど、いまだにその生態は謎のベールに包まれています。
身近な池や川にもいる『その他の亀』の寿命
これらの身近な亀は何年生きるのか気になるところですが、種類ごとにそう大差はありません。例が多いのはクサガメで、こちらは平均寿命が30年程度とされています。ただ、最高齢はこの倍の60年以上とされており、博物学者の南方熊楠(1941年没)が飼育していたとされるクサガメが平成14年まで生きていたようです。
「鶴は千年、亀は万年」ということわざは中国の故事に由来するもので、中国にはクサガメが生息しています。昔の人は川や池にいるクサガメを見て、亀は長寿だと思ったのかもしれませんね。
亀の寿命はなぜ長いのか?
「亀は万年」というものの、さすがに一万年も生きる亀はいませんが、それでも脊椎動物最高齢の動物です。なぜ長い寿命をもつようになったのでしょうか。
そこには、亀ならではの秘密があります。
『亀』と言えば、真っ先に思いつくのは「長生き」だということですよね。
動物や生き物のことで筆者が質問を受けるときも、「亀は何年生きるんですか?」と聞かれることはよくあります。「鶴は千年、亀は万年」と昔から言われるように、亀は長生きの象徴になってきました。